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アパートにはトイレと風呂はあるか

アパートに「トイレと風呂」があるかどうか。それは当然ながら"あり"ます。ですが、それが各部屋に付いているのか、それとも「各階にひとつ」などの共同なのかはそれこそ物件によって違います。トイレと風呂を共同にすることで、その物件の水回りの工事はかなりシンプルになります。各部屋にシンクがあったとしても、トイレと風呂が階に一つになるだけで、その管理・維持は格段に簡素化されるのです。その分コストカットされ、それは回りまわって「家賃」を反映する条件となります。
近年では「トイレ風呂共同」というだけで周辺地域の家賃相場を大きく下回る「激安物件」として扱われます。「共同」ということは、自分のタイミングで使えないということでもあります。誰かが使っていたら待たなければいけません。それは不便なことですから、家賃条件としては最大級のマイナスであるのです。ですが、なぜそのような物件が存在するのかというと、初期投資がかなり抑えられるうえ、維持・管理のコストも抑えられるからです。その物件の維持や管理は、入居者がいてもいなくても実施しなければいけないものです。むしろ、入居者がいない部屋の方が、その状態維持には気を使うべきですから、「空き」がある状態はコストだけかかってしまう状態であるといえます。
大きくてキレイなマンションを建てても、こじんまりとしたアパートを建てても、オーナーにとって重要なことは「リターン」です。投資した分の見返りがしっかりとあるのかどうかということです。そして建設する物件の規模は、そのまま「維持費」に比例します。各オーナーはそのようなことを気にしながら、どのような物件にするかを考えます。その結果、空き部屋が増えるとリスクになる「マンション」よりも、維持費を限界まで抑えた「アパート」で、着実なリターンを狙うという選択になる場合もあるのです。 近年ではさすがにこのような物件に幅広く入居者を募ることは難しくなってきていますから、学生向けの「寮」や「学生会館」として貸し出すことが増えてきています。「学生限定」とすることで、その入居期間は限られます。入居者も「今だけ」と割り切ることが出来ますから、そのような環境でも適応できることが多いのです。そして、「学生向け」と銘打つことで毎年定期的に入居者を募ることも出来ます。
このように、一般的な「アパート」としてトイレや風呂が各部屋にないものは減っては来ているものの、未だそのような物件も存在します。都心であればあるほど、そして古い物件であるほど見つけることが出来るでしょう。ですが、「見つける」という次元になる条件です。あえてそのような物件を希望する場合は、そのために「探す」必要があると考えてください。ですから、「アパートの各部屋にはトイレと風呂があるのかな」と不安になっている方は、「まずあるもの」として考えても構わないのです。理由があって家賃を激安にしたいのであれば、数はだいぶ減ってしまったようですが、いまだにそのような物件もあるにはありますので、探してみましょう。

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